ふえっこの親子クラス、2歳クラス、里山ようちえん、里山楽校の共育活動はNPO法人丹のたねが運営しています。

あそびが人間を育てる

我々が子どもの頃は、友だちと遊んでいると時間を忘れていつの間にか日が暮れていました。
遊びに目的はありません。
遊びたいから遊ぶ。
遊びは自分を満足させる行為です。

ふえっこは、子ども時代にたくさんの遊びの経験を通して心と身体が成長していくことが本来の子どもの育ちだと考えています。
最近では子どもたちの才能を少しでも早く見つけて、それを伸ばして、出来ないことは訓練して、と早く大人になることを良いように考える社会的風潮があるように思いますが、成人して大人になればそこからずっと大人として生きていかなければなりません。

だから、わずかな子ども時代にめいっぱい子どもとして生き、色んな失敗や、チャレンジ、友情、楽しかったことなど様々な種類の経験からくる自分だけのストーリーを持って成長してほしいのです。

また、ここは里山です。
里山では文明生活では考えられないくらい、子ども達にとって生きる力を養える環境があります。
暑い日も肌寒い日も五感を使って身体をたくさん動かし、脳の感覚統合をしていくだけでなく、全てを道具に変えて行く力、想像力、危機回避能力、心の面でも友だちとの関係を遊びを通して構築していく力、虫や植物など生命の世界に触れて残酷さや非情さなど良い面だけでなく、様々な自然界の法則、真実に出会っていきましょう。

 

里山の地の利を生かした共育

ふえっこのコミュニティでは現在、2歳児のひよこクラス、3~5歳児の里山ようちえん、小学部以上の里山楽校の3つの子どもたちが成長するクラスがあり、大人たちは同じフィールドで竹岡農園として農業やサービス業をして働いています。

元々の始まりが農業事業体であったため、地域社会の仕事として里山を保全していくのが農園の仕事でした。
棚田を守る大人たちが集まり、自然環境を美しく維持していく共存していく「暮らし」の上に、ふえっこの共育事業が運営されています。

ふえっこはそうした里山での暮らしを生み出す多様な大人のコミュニティによって守られ、コミュニティ全体で子どもたちを育てていく、もっと言えばコミュニティの中で大人も子どもも共に育っていく風土を作っていこうとしています。

完全な自然でもなく、完全な人工物でもない、ちょうど自然と人間の暮らしが調和した空間である里山で、子どもたちは年齢に応じて、遊びの幅を広げ、役割を担い、自分の興味関心の世界を広げていきます。

 

自然界という本物との出会い

竹岡農園では毎年様々な年齢の青少年たちが研修に来るのですが、18歳以上の大学生たちが口々に言うことは決まって、「どうすればやりたいことが見つかりますか?」という質問が多くなってきています。
学生当事者たちが学びたいこと、やりたいことや将来の目標など内側から湧き出てくるようなものが育っていない状況下でただレールの乗っかった勉強をしていくことが本当に子どもたちのためと言えるのか、よく分からなくなってきました。

現在の教育環境は同世代の中で能力評価をし、同世代の中で友だちを作ると言った非常に偏った環境にあり、実社会に出ると異なる年齢の者たちでチームや組織を作っているので、どう人間関係を友好的に作るのか分からず、交流も非常に難しくなってきています。

里山ようちえんを2018年から設立してから、入園した子どもたちはとても大きな可能性を我々に見せてくれました。
3歳で入園してお兄ちゃん、お姉ちゃんについて遊ぶだけだった子どもたちも5歳くらいになると、自分の心の中で起こっていることの豊かな表現方法、友だちへの思いやりや安心できる距離感、大人たちとの信頼関係、そして何より自分が今何を感じて何をしたいのか、はっきり認識しています。

2021年からスタートした里山楽校でも、子どもたちに大切な里山ルールを伝えたり、それは危ないからやったらいけないというようなことは、我々大人たちが伝えるより、子どものコミュニティの中の先輩たちから伝えた方がよく聞いて理解をしています。

人間以外の自然界の生き物は生まれたときから、誰に教わるでもなく自分で立ち、数時間後には立派な個体として命を全うすることを知っています。
人間も自然界の中で思いっきり自分を出して成長していくと、周りとの友好的な関係の結び方、憧れ、自分に向いていること苦手なこと、自然の中で遊ぶために必要な危機意識など感覚的に勝手に目覚めていきます。
また、既にそうした意識を持った先輩たちから教えてもらうことで、大人が細々と注意をしなくても伸び伸び成長していく姿を見せてくれます。

誰かに教わるではなく、自ら考え行動し、自分の人生を切り開く逞しい子どもたちが育つためにどんな環境が必要なのか。
ふえっこの共育活動は、それを既存の学校だけにお任せするのではなく、地域社会として次世代を育てていく資源を育み、努力をしていくものです。
ですので、クライアントの皆様におかれましては、サービス事業として預けるのではなく、共に参加して頂き、一緒にコミュニティの一員として子育て環境を作っていくご協力をお願いしています。

里山ようちえん、里山楽校の詳細については下記のリンクよりそれぞれのページへお進みください。

 

 

里山ようちえん

親子クラス、2歳クラス、3~5歳の里山ようちえん

 

里山楽校

6歳から15歳まで

里山楽校は皆様のご支援で運営していきますので
寄付、寄贈を募っています。
支援方法、使い方などをこちらに記していますので是非お読みいただき、ご支援をお願いします。

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