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緊急事態宣言で考えていること。その④

最近、丹波石の親方の施工現場で勉強している竹岡農園オーナーです。
親方とのおつきあいは、4年ほど前からになりますが、笛路村で石張りをされているのを見たことがきっかけでそれ以降仲良くさせて頂いてきました。

当時、結魂したばかりのときで「農業で食っていけるんか?」と心配して頂き、移住して0から仕事を始めることの大変さを経験されている親方だからこそ、自分の身の上を理解して頂けるところも多かったと思います。
少しでも収入にできるようにハンマーだけでの職人の鉄平石の切り方を教えて頂き、「これを身に着けておけば庭の仕事ができるようになるから」と気持ちをたくさんいただきました。
そして、よく飯に連れて頂き、色んな言葉で励ましてくださったことを覚えています。

5月入って、農業の作付けはしていますが、例年に比べてコロナの影響か少し余裕が出来たので、親方に誘っていただいていた石張り現場に久々お邪魔してきました。
今までで7日ほど現場に入らせていただいていますが、やっぱり丹波石はきれいですね。ほれぼれします。グラインダーは使わず、ハンマーだけの手作りを徹底しているのはこの石を、親方が本当に愛いしているのが伝わってきます。
何が違うのかということですが、グラインダーの切れ味と職人のハンマーだけの切れ味では同じ直線であっても仕上がりの「味」が違います。
また、このような曲線での柄がつけにくいのがグラインダーですね。

今回は石張りをしながら、仲間についていろいろと話してくださいました。
その人、その人の性格と得手不得手があるんだから、ここが足らんあそこが足らんではなく、その人の良いところを伸ばしてあげたらいいんやと言うこと。

言葉で言うことはとてもシンプルですが、実践することはとても根気のいることです。
目の前の人がどんな気持ちで働いているのか、その良い部分を拾っていくことが本当に重要ですが、それを丁寧にしていくには色々な葛藤が生まれますし、事業でしていくと会社の都合もあって、そのせめぎあいの連続です。

だけど、その地道な繰り返しによってこちらは人間成長もさせてもらえる。
だから、近い仲間がいればいるほど本当に大切な存在なんだと感じました。

親方との時間は本当に贅沢です。
好きな石張りが出来て、親方の話が聞けて。
石張りは自分にとってもはやお金を稼ぐためにやっているのではなく、親方に気持ちをかけてもらったことに対して、その分自分もこの鉄平石を愛そうと思っていることに気づいてきました。

丹波石は最高です。
そして、これからこの石は本当に手に入らない貴重な石になってくるでしょうね。

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