ナチュラルキャンプ 2016募集要項
気付けば一週間以上経ってしまったのですが、学生の頃6年ほど在宅介護に入らせてもらっていた脳性まひ者の森さんが亡くなった。
自分でも意外だったけど、ちょっと間何もする気が無くなってしまい、一週間ほどぽかーんとしていました。
直接何かをがっつり教えてもらったとか、そうゆうのではないけど、20歳前後の自分には全く想像もしてなかったコミュニティのことや、人との距離感、組織のことや組織で動く人間の気持ちのことなど言い出したらきりがないくらいその背中から学ぶことが多かった。
師匠のような存在でした。
24時間介護枠で一週間に3枠入っていた時期もあって、それくらい誰かに付きっきりになるともう言葉を発しなくても次の介護の指示が何がくるか読めるくらい。
そんなお付き合いを6年間ほどしていて、森さんが当時の僕に一貫して示した態度は「おまえは差別する側の人間(立場)や」ということ。どんな話をしても、どんなに盛り上がっても、その立場の精神的な壁は大きかったのです。
また、「目の前に障がい者が居て、介護するのは当たり前なんや」と何十年も24時間365日身体介護の無償ボランティア体制だけで生活してはりました。
困っている人が居たら自分の出来ることしたらええし、それは偉いわけでも大変なわけでもなくて、当たり前やんて思える自分や社会になればいいなと本気で思った。
介護が健全者ペースになることを嫌い、そこの信頼がなければ介護者なのに自分で判断して介護することも許されなくて、何より「ありがとう」など見返りを求めるボランティアが一番嫌いで、徹底して障がい者としての生き方を追求した方でした。
NPO法人 丹のたねが始まる前から、NPO法人SSCHと協力してナチュラルタイムやナチュラルキャンプを始めたのは、森さんとの出会いがあったからです。
立場を越えて心の底から無条件に人と人とが繋がれるにはどうしたらいいのか、真に心地いい人間関係を築くためにどんな距離感で人と接すればいいのか。まだ分らない。
それを目指すのが、正しいのか間違ってるのかすら確信は持てないけれど、森さんと出会って自分が衝動的に追及したくなったことだから、こうやって実践することがお世話になった森さんに対する自分なりの追悼だと思う。
これからの時代を生きる若い障がい者との出会いを大切に、自分に出来ることをやっていく。
当時、新入生の自分に「介護入りや。後悔させへんで」と言った森修。
ほんとに一度も後悔しなかったですよ。笑
今年はどんなキャンプになることやら。
丹波 Life